うつ病と症状について
うつ病
驚くべきうつ病患者数
「うつ病」を耳にしたことがあってもどのような病気でどのような症状が起こりうるのか、皆さんはご存知でしょうか?
データによれば個人差があるものの、誰しも必ず人生に一度は、うつ病を発症すると言われています。統計をとってからのデータでは、医療機関にて診察をうけた患者さんは100万人以上に達しています。また、4人に3人のうつ病患者は医療機関を受診していないとの報告もあり、「潜在うつ病患者」は2016年現在、300万人以上と推測されています。
一概にいえませんが日本は「ストレス社会」であり、不安の渦に巻き込まれ、知らぬ間にうつ病に罹ってしまうのです。
医学的見地からのうつ病とは
うつ病は、気分障害の一種であり、抑うつ気分、意欲・興味などの精神活動の低下がみられ、焦燥感、不眠、不安、持続する悲しみ、食欲低下などを特徴とした精神障害です。
うつ病の症状
大きく分けて2つの症状
うつ病の症状は、「精神症状」と「身体症状」の2つに分けられます。
気分の落ち込みなどの精神症状だけでなく、あらゆる面で身体の不調が現れるのもうつ病の特徴です。また、これらの症状が、日内変動するのもうつ病の特徴であり、多くの場合は、朝(日照時間の少ない北欧の国々でうつ病患者、自殺者が減らないとのデータもある)が最も悪く、夕方にかけて回復していきます。まずは、精神症状について具体的にご説明いたします。
精神症状の3面とは
精神症状は「意欲」「思考」「感情」の3面です。
- 感情
憂うつになる、理由もなく悲しい・寂しい、自分がダメな存在だと感じたり、強い疎外感を覚えます。不安や焦りを感じ、イライラする、無感動になる、死にたいと思うなどの症状が出ます。 - 思考
考えがまとまらない、集中力がなくなる、決断力、判断力の欠如、反応が遅くなるなど。時には、妄想壁が強くなり、現実との境目が判別不能に陥ります(不治の病にかかってしまったなどの現実とは異なる思い込みが現れることもあります)。 - 感情
突然泣き出す、気分が憂うつになる、理由もなく寂しい、自分がダメな存在だと感じ始めます。また不安や焦りを感じ、イライラする、無感動になる、死にたいと思うなどの症状です。
身体症状とは
身体症状も個人差がありますが、睡眠障害、疲労感・倦怠感、性欲減退、腰痛、腹痛、胃部不快感、下痢・便秘、頻尿、月経不順、などです。
おわりに
まず一番に重要なことは、自分がおかしいと異変を感じたら診察を受けることです。重症化して取り返しのつかぬことにならぬようにして下さい・・・自分を誤魔化さずに、うつ病にかかることは、恥ずかしいことではありません。しつこいようですが、早期の診察をお勧めします。